就寝前/起床時にiPadをベッドの中で活用する

ベッドでもiPadは手放せない

 ベッドにノートPCを持ち込むのはハードルが高いが、iPadならコンパクトなうえにバッテリーが長く保つので気軽だ。多くのユーザーが就寝前iPadを使っているようで、筆者もご多分に漏れず、ベッドの中で活用している。今回は、ベッドで寝転びながらiPadを活用するレシピを紹介する(連載目次はこちら)。

iPadを空中に固定するスタンドを利用する

「リザウンド」ウェブサイト。「PCセットスタンド」をはじめ、さまざまな読書用スタンドを開発/製造している

 あお向けに寝た状態でiPadを使うには、両手で持ち上げておく必要がある。しかしiPadがいくら軽い(Wi-Fiモデル:680g、Wi-Fi+3Gモデル:730g)とはいえ、数分もしないうちに疲れてしまう。そこで紹介したいのが、iPadを頭の上にセットできるスタンドだ。

 様々な読書スタンドの開発・製造を行なう「リザウンド」から発売されている「PCセットスタンド」は、あお向けになった状態でノートPCやDVDプレーヤーをセットして利用できる製品。iPadもセットできる。フレームの大きさは幅82×奥行き43×高さ63cm、重量は4kgで、価格は1万5540円。

「PCセットスタンド」の「受板」にiPadを装着
あお向けになりながら利用できる

 iPadを装着する角度や顔からの距離は調節できる。寝たままの状態でも、iPadの裏側に手を伸ばせば簡単に動かせるのもいい。あったら便利かなと思って試してみたのだが、あお向けでiPadを利用できるのは予想以上に快適だった。自然体のまま閲覧できるのは楽だ。

 ただ、iPadに手を伸ばす必要があるので、連続した操作は難しい。アクションゲームなどは無理だ。筆者は、ひじをベッドに付けた状態のまま指先がiPadに届くように、画面を近づけて操作していた。これなら、電子書籍のページ送りも楽な姿勢で行なえる。ただ、人によっては画面が近すぎるかもしれないので、ひじの下に枕を置くなどして高さを調整すればいいだろう。

ひじをベッドに付けたままなら長時間の操作も苦にならない

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 また今回、開発中の「電子書籍用受板」もお借りできたので試してみた。iPadなどの電子書籍端末をセットするのに最適なスタンドで、PC用の受け板と交換するだけで利用できる。PC用よりも楽に装着でき、しっかりと固定できる。とはいえ、一度固定してしまえば、操作性はPC用と変わらない。「電子書籍用受板」は11月上旬に発売予定で、PC用の受板の代わりに選択すれば、価格は同じ1万5540円。PC用と電子書籍用の両方がほしいなら、オプション扱いでプラス4200円となる。

「電子書籍用受板」の試作品にiPadをセット

 iPadを空中に固定しているので、寝落ちしてしまってもiPadを落としてしまうようなことはない。以前、横向きで使いながら寝落ちした時、朝起きたらiPadを体の下敷きにしていたことがある。故障はしなかったが、危険だ。

 筆者がしばらくこのスタンドを使ってみたところ、利用することが多いのは1位が電子書籍、2位が動画再生、3位がブラウザーだった。頻繁にページをめくる電子書籍ビューワーの操作はやや手間がかかった。iPadの電子書籍ビューワーを、iPhoneからリモートでページ送りできるアプリが登場したら、少々高くても買ってしまいそう。最近、iPadとiPhoneで連携するアプリが増えているので、「」(230円)や「」(230円/2010年10月22日現在セール中で115円)などの”神アプリ”が対応してくれることを期待したい。

 「PCセットスタンド」とiPadの組み合わせは、iPadをヘビーに使っている人だけでなく、休日はベッドから出ないという人や、病気やけがでしばらく寝たきり生活になる人にもお勧めだ。

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作者 価格 230円
ファイル容量 11.1MB カテゴリ
対応デバイス iPad互換 対応OS iOS 3.2以降
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作者 価格 230円
(2010年10月22日現在
セール中で115円)
ファイル容量 2.3MB カテゴリ
対応デバイス iPhone/iPod touch
およびiPad互換
対応OS iOS 3.1.2以降

寝転んだままiPadを手持ちで使う

 奥さんや恋人がいるなら、1人用の「PCセットスタンド」を導入するのは難しいかもしれない。ダブルベッド用の読書スタンドを出してほしいところだが、それまでは手持ちで操作するしかない。

 うつ伏せで利用するなら、iPadの天地をひっくり返して使うのが基本だ。ベッドに置いて操作すると、下側にあるスピーカーとドックコネクタをふさいでしまうからだ。横向きで使う分にはどちらでも構わない。

iPadは逆さまにする

 バッテリーの残量が十分ならそのままベッドに持っていけばいいが、足りないようなら充電ケーブルをつなぐ必要がある。付属のUSB充電ケーブルは短いので、100均などで購入した延長コードを利用している。

バッテリーが足りないなら充電ケーブルを接続

 先日、海外のニュースサイトで、寝る前にiPadを使うと睡眠サイクルが乱れるという記事が出ていた。寝る直前に明るい画面を凝視すると、体内時計がずれてくるというものだ。それをいうなら、iPadに限らず、TVでもパソコンでも同じことだと思うが、念のために画面の明るさを落としておこう。また、子供向け番組の注意点と同じだが、部屋の照明は落とさず、明るい部屋で利用しよう。真っ暗な部屋では、iPadの輝度を最低にしても明るすぎるのだ。筆者はあまり意識せずにその状態で電子書籍を読んでいたら、2時間ほどで頭痛がしてきた。影響は人によって異なるだろうが、注意してほしい。

ベッドで使うなら明るさは控えめにする

 横向きで使うなら、画面固定スイッチが活躍する。ベッドでは横向きにしても、縦表示のままでないと見にくくなってしまうからだ。iPhoneは設定を変更する必要があるが、iPadは物理的なスイッチがあるので楽だ。

横にしても画面が回転しないようにロックする

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寝る前にお勧めのアプリ

 iPadを寝る前に使うなら、エンタメ系がオススメ。筆者はやり尽くしたやタワーディフェンス系ゲームをプレイすることが多い。半分寝ぼけていてもできるのがいいのだ。新しいゲームだと興奮して熱中してしまい、睡眠時間を大きく削ってしまうことになるので避けている。

すぐ眠りたいならプレイし尽くしたゲームがいい。画面は「UniWar」(115円)

 電子書籍を読むのもいい。懐かしの小説やコミックを読み返すのは楽しくてしようがない。電子書籍なら、ベッドに入ってから本を選べるし、何冊でも読み続けられる。ただし、コミックの場合、巻数が少ない作品にしなければならない。数十巻以上あるものを読み出したら徹夜決定だ。

 動画を見るのもいい。とはいえ、寝る前に適当に見る動画をわざわざiPadに転送するのは面倒だ。ベッドの中で見るなら、「」(無料)や「」(無料)などのクラウドサービスに入れておいたお気に入り動画や、PCにダウンロードしまくってまだ見ていない動画が向いている。特に見たい動画を落としていないなら、YouTubeの新着動画をチェックする。

「Air Video」(350円)あるいは「Air Video Free」(無料)でPC内の動画を再生

 仕事中毒の人や仕事に追われている人は、心安らかにエンタメアプリを使うことができないかもしれない。そんな時は、ウェブブラウジングがオススメ。がんがん検索して、仕事に使えそうな情報を調べよう。何となく仕事をしている気にはなるが、寝る前なので頭に入るわけもない。そこで、見つけたサイトは片っ端から「」(600円)に登録しよう。翌朝の出勤時に閲覧し、情報を取捨選択すればいい。

気になるサイトを「Instapaper」(600円)に追加する
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作者 価格 115円
ファイル容量 8.7MB カテゴリ
対応デバイス iPhone/iPod touch
およびiPad互換
対応OS iOS 2.2以降
詳細はこちら
作者 価格 無料
ファイル容量 5.9MB カテゴリ
対応デバイス iPhone/iPod touch
およびiPad互換
対応OS iOS 3.1以降
詳細はこちら
作者 価格 無料
ファイル容量 2.7MB カテゴリ
対応デバイス iPhone/iPod touch
およびiPad互換
対応OS iOS 3.0以降
詳細はこちら
作者 価格 350円
ファイル容量 2.7MB カテゴリ
対応デバイス iPhone/iPod touch
およびiPad互換
対応OS iOS 3.0以降
詳細はこちら
作者 価格 無料
ファイル容量 1.1MB カテゴリ
対応デバイス iPhone/iPod touch
およびiPad互換
対応OS iOS 3.0以降
詳細はこちら
作者 価格 600円
ファイル容量 4.0MB カテゴリ
対応デバイス iPhone/iPod touch
およびiPad互換
対応OS iOS 3.0以降

起きたときにお勧めのアプリ

 iPadにはiPhoneのような時計アプリがインストールされていない。目覚ましに使うなら、アラーム機能付きの時計アプリを利用しよう。おすすめは「」(115円)だ。日時や天気、気温などを表示するアプリで、その日の天気に合わせて異なるアラームを鳴らせるのが特徴。初期設定では、晴れが「四季「春」第1楽章」、曇りが「トルコ行進曲」といった具合だ。この音楽はiPodから選択することもできる。雨の日に出かける準備や駅までの移動時間がかかる人なら、雨の日の音楽が流れたらすぐに起きるようになるだろう。スヌーズも設定できるので、2度寝が好きな人も安心だ。もちろん、画面の電源を切っていてもアラームは鳴るが、アプリは起動したままなので、充電ケーブルはつないでおくこと。アラームだけでいい! というなら無料の時計アプリを探そう。

「お天気時計HD」(115円)を目覚ましにする
詳細はこちら
作者 価格 115円
ファイル容量 1.9MB カテゴリ
対応デバイス iPad互換 対応OS iOS 3.2以降

 朝起きた時に、まずメールをチェックしている人は多いだろう。筆者はそれに加えて、知人のツイートを流し読みし、RSSでニュースのチェックをしている。mixiやGREEなどSNSの新着を確認し、適当にコメントを書き込む。頭がはっきりしてきたら、スケジュールやTODOをチェックして、真っ青になって飛び起きるというのが普段の流れだ。

予定を再チェックして1日をスタートする

 iPadで目覚め、iPadを触りながら眠りにつく。iPadは、おはようからおやすみまで活用できる、生活必需品なのだ。


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